Qlairとレコードとわたし 2019
80年代や90年代のアイドルを好きになった頃、古いものでも全てが新しく毎日キラキラしていたけど、
やっぱり過去は遠すぎて流石に虚しく今じゃすっかり捻くれた大人になってしまった。
あの頃女子高生だったわたしも本当にまじで恐ろしいことにもう29歳である。
Qlairを知った瞬間の「これより好きなアイドルにはもう出会えない気がする」という
根拠のない謎の自信だけは確かだったようで今でもQlairはわたしの一番だ。
とにかくわたしはQlairのことが好きだ。
Qlairにたいして何を望んでいるのかは自分でもよくわからない。
一番はわたしが過去を生きれたらいいんだけど、それは非現実であり一生叶わない話だ。
再結成とか復活とか。してくれたらそれはそれでめちゃくちゃ嬉しいけど、しない方が美しいとは思う。
だからQlairのいない未来を生きていくしかないんだけど、そんなの初めからわかりきってるのに、
その事実をなぜか近年は特に虚しく悲しく感じていた。
そんなわたしに2019年というすごい未来で奇跡が起きた。
ソニーのGREAT TRACKS Oder Made Vinylという企画の一環で
Qlairのベストアルバム「Palette」がアナログレコードになることが決まった。
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— GREAT TRACKS (@tracks_great) 2019年12月24日
GREAT TRACKS Order Made Vinyl
第5回発売タイトル発表&予約開始!
クレア(Qlair)「Palette」
ザ・キングトーンズ「夢の中で会えるでしょう(Edit ver.) / DOWN TOWN」
\https://t.co/gFYSdcICtj
ただQlairのレコードが出る、ただそれだけの話ではあるけれど、
わたしがQlairを好きになって初めての「新しい」出来事だ。
活動終了後、Qlair Archivesが発売した2005年に少しだけ動いたQlairの時がほんのわずかにだけ動いた。
わたしはQlairに関して動きがあるなら別になんでもよかった。多分なんだって嬉しかった。
でもQlairがレコードになったら素敵だなーと日々思っていた。
ソニーからこのレーベルが立ち上がり、商品化のリクエストを募っているのを見てもしかしたらワンチャンあるかもしれないとほのかな期待を胸に、
Qlairのアルバムをアナログ化してほしいというリクエストメールも送った。
そして新作の発表を心待ちにしては玉砕していた。
ここ二ヶ月ほどは新作リリース日に、翌月発売されるタイトルがツイッターで発表される。
12月23日にはLip’sの「Splendid Love」が7インチで発売され、わたしも予約をしていた。
23日に1月発売のタイトルの発表がなかったので、次月はリリースなしなのかと思っていたら、
12月24日、QlairのPaletteのリリースが発表された。
今まではxx日に発表するという事前告知と、その商品についてのヒントがツイートされていたのに今回は前情報一切なしだったので、
心の準備がまるで出来ていないところに衝撃のニュースが飛び込んできた。
まさに最高のクリスマスプレゼント。粋なことをしてくれたもんだ。
「Palette」なのは意外だったけれど、ずっとQlairのレコードがほしかった。
そんな自分の妄想がいざ現実になると、そんな都合の良い話があるのかとビビる。
めちゃくちゃ挙動不審になっていたけれど、フォロワーの方々から、よかったね、おめでとう、とリプやDMを沢山頂いて徐々に現実味が帯びてきた。
わたしはQlairが好きだし、レコードも大好きだ。
わたしにとっては今世紀最大に嬉しい出来事だったが、まあ実際、所詮は「レコード化」である。
わたしのフォロワーにはレコードが好きな人、レコードプレイヤーを所持してる人が多いので感覚が麻痺しそうになるけど、
一般的にレコードプレイヤーは必需品ではない。音楽好きでもレコードを聴く人口は極々一部だ。
だから実際「昔好きだったアイドルのレコードが出るから買おう」という人は少数なんだと思う。
これはQlairファンに向けた企画ではなく、レコードマニアに向けた企画なので、
Qlairのファンだった人たちには今回の出来事がどれくらい響いているかはわからない。
あとから評価されたところで、当時売れたか売れなかったかと言われたら売れなかったアイドルだ。
どれくらい需要があるのか未知数だと思うんだけど、それでも商品化に踏み込んでくれた
GREAT TRACKSの人たちには心から感謝の言葉を送りたい。ありがとうございます。
ヤフオクの出品者や中古屋ではなく、ちゃんとオフィシャルなところにお金を払えるのが素直に嬉しい。
「2019年にQlairのレコードを予約した」という事実がもはや意味わからなすぎて、
何度もメールボックスの注文確定メールを確認し、その度に「現実だ……」と神に感謝している。
すごいよ、2019年ってやばい未来じゃん。もはやQlairが生きた平成すら通り過ぎたのに、
そんな未来でQlairの新作が出るなんて。すごいよ。感動以外の言葉が出てこない。ほんとうに嬉しい。
本当にQlairが大好きで、でももうとっくにいなくて、過去は遠すぎて、
グッズも出回らなくて、新しいものがなかなか手に入らなくて。
何年も言い続けてるのにGood Bye Cybeleのベータビデオはもはや都市伝説だし。
こんなに大好きなのに同じ時代にいられなかったことが悔しくて悔しくて仕方なくても、
それでもQlairを好きでいることを諦めないでよかった。
やっとわたしの平成は終われそうです。
今からQlairのレコードに針を落とす瞬間が楽しみで楽しみで仕方がないよ。
伝説の90年代アイドルグループ(GREAT TRACKS公式紹介文より)Qlairのレコードは
こちらから予約できるから、気になる人はどうぞ。