乙女塾との邂逅
2023年1月15日に開催された宮前真樹ちゃんの「1/2C LIVE」、主に夜の部について書きます。
人に伝えるためのレポートというより、ただ純粋に自分の感想です。
もしかしたら初めてこのブログを見る人もいるかもしれないので簡単に自己紹介すると、大声で自分の歳を言うのもかなり躊躇する年齢になってしまったけど、わたしは今32歳で16歳くらいの時に動画サイトでCoCoを知りアイドルを好きになりました。
乙女塾を中心に85~95年くらいのアイドルが好きで、特に好きなのはQlairです。
でも好きになった瞬間からQlairの存在しない世界を生きてきて、Qlairに会うのが夢だけど絶対叶わないだろうなと思いながら生きていました。
あの時までは。
宮前真樹ちゃんが誕生日を記念して久しぶりにライブをすると決まり、その時点でなにがなんでも行こうと思っていたら、まさか元Qlairの今井佐知子さんがゲストだと発表されたのが昨年の秋頃。
嬉しいに決まってるんだけど、いざさっちゃんを見られるんだと決まっても全く実感が湧かなかった。
そこから怒涛のチケ取りにグッズ通販に……長かったようであっという間の四ヶ月でした。
今回のライブの自分のテーマが「これが最初で最後の機会だとしても絶対に後悔しない」でした。
ライブの前日の深夜、スタッフさんに預けようと思ってさっちゃんに手紙を書いた。
伝えたいことがありすぎるのに何を書けばいいのかわからなくて、大量に便箋を無駄にしてしまった。
たった一枚の手紙を書くのに二時間かかった。
当日の朝電車で会場のある池袋に向かっていても、長年追い続けた人のお姿を見られるという実感は全く湧いてこなかった。
アイドル好きのフォロワーと早めに集まり、語りながらご飯を食べて昼の部へ参加。
昼の部はトーク&ライブで、木原さん以外の出演者が「春・ミルキィウェイ」のイントロで登場。
そのまま「こんにちはー!」と始まるのかと思いきや、まさかのいきなり歌唱。正直この時点でやばかった。
トークは質問にゲストが答える形式で、令和にもなって「アイドル・オン・ステージ」の話をするイベントは他にないだろう。
歌はゲストのソロ曲のあと木原さん以外で「夏の友達」「ささやかな誘惑」、その後少し長めのトークで終了でした。
終演後ドリンク交換に並んでいると「松野・今井チェキ、限定で売ってまーす!」と聞こえてきて、ドリンクなんてどうでもいいわと慌てて声のした方へ。
二人のツーショのサイン入りチェキが販売されていて即購入。事前情報が何もなかったのでまさかこんなものを売っているとは……!
会場から出てご飯を食べながら参加した人のツイートを見ていると「物販コーナーにあみちゃん・さっちゃんが現れた」というツイートを発見し「何それずるい!!!!」とその時は思った。
でも今思うと、昼に出演していないあみちゃん・さっちゃんにそのタイミングで対面してしまうと夜の感動が薄れてしまうなーと思ったので、このタイミングで二人の姿を見なくて逆に良かったなと今は思ってる。
夜の部、整列していても会場に入っても、さっちゃんを見られるという実感は驚くほどわかなかった。
会場は満員で、あの頃から30年以上経った今でもCoCoや真樹ちゃんを愛している人がこんなにもいるんだなと思うと、それってすごいことだなと思った。
ライブはアコースティックギター演奏の真樹ちゃんソロコーナー「明日の恋」でしっとりスタート。
スカート部分がチュール風のドレスに、白のジージャンを羽織り、足元はスニーカー。
ドレスにジージャンとスニーカーを合わせるというスタイルがめちゃくちゃ格好良い。
のちにMCでそのドレスが「You’re my tresure」だと明かされる。
何十年も前の衣装が綺麗に保管されてるのってすごいなとまず思った。
その衣装が既製品なのかオリジナルなのかわからないけど、時を超えて大切な日に身に纏いたいと思ってもらえる服ってものすごく素敵だなと思って、わたしもそういう服を生み出せるようになりたいなと思いながらその話を聞いていた。
「ひまわり」で真樹ちゃんが結構ぐっと来ていて、こっちもやばかった。
真樹ちゃんが捌けるとスクリーンに1979の写真が。
早速来た……。
1979の舞台のダイジェストと解説のあと、ケラさんからのバースディメッセージ。
真樹ちゃん、あみちゃん、と歌いながら順に登場する。
この時点で次、あと数秒後にさっちゃんが出てくるってわかってるのに、本当にギリギリまで「来るの?本当に来るの?」って感じだった。
そしてついにさっちゃんが出てくる。
今井佐知子、実在してた……そう思った瞬間だった。
真樹ちゃんには何度か会ったことあるし、あみちゃんも芸能ではないけど顔出しでずっと活動されているから、存在してる人だってわかってたけど、わたしにとって、Qlairは、今井佐知子は歴史上の人物だった。
(“今井佐知子”ってついフルネームで言ってしまうのは、”織田信長””坂本龍馬”みたいなのと同じ感覚)
ツイッターをはじめた時点で存在してるんだと思ったけど、ネットの向こう側の人だからやっぱり遠い世界の人だったけど、生身の人間を見ると当たり前なんだけど「同じ世界に生きてる……!!」って感動した。
わたしはさっちゃんを見た瞬間「うわぁぁぁぁぁぁぁ」って涙で視界ぐちゃぐちゃになるくらい泣き崩れるかなと思ってたけど、泣いてはいるけどもういろんな感情が一周二週どころか四週くらいしているのか、「今井佐知子だ…………」って意外にも冷静な気持ちで見てた。
この日昼間にファミレスで1979のTOKIOの話をしていたので、めちゃくちゃタイムリーな話題が出てきて笑った。
乙女塾に関するMCでは早苗ちゃんや優子ちゃんなど懐かしい名前が出ていた。
初めてさっちゃんを見た印象は「この人めっっちゃ喋るな」でした。
久しぶりにステージに立つということが全然感じられなかった。表舞台を去ってから何十年もの時間がその間にあったとは心底思えないくらいステージの似合う人だった。
三人の衣装は1979Tシャツをアレンジしたもの。
(わたしが作らせていただきました。ありがとうございました)
衣装に関するトークでありがたいことに名前を出していただけて意味わからなすぎて、一人「うわぁぁぁぁぁぁぁ」ってなってしまって「ちょっと待って!!ちょっと待って!!!!」って感じなのに世界は進んでいって歌唱に。
「それではQlairのナンバーでSUMMER LOVER大作戦!」
まさかのサマラバ!!!
でもさっきの件のテンパりすぎて、ここを一番に記憶に焼き付けたかったのに、正直ここの記憶があまりありません…………。
そして次の「リトル☆デイト」がすごかった。
一気に空気感が変わった。
真樹ちゃんとさっちゃんは自分の曲じゃないし、当時10代の女の子が歌っていたのに、”今”の三人が歌っていても全く違和感がなく、完全に今の自分達のものにしていた。
三人が「元アイドル」から完全に「アイドル」に戻った瞬間だったと思う。めちゃくちゃ熱かった。
これをここの会場にいる人しか見られないのは本当に勿体無い。もっと多くの人に見てもらいたかった。
それくらいすごかった。
ちなみにこの二曲は真樹ちゃんが選曲とのこと。
結構「何歌うんだろう」と考えていたんだけど、予想外の選択でした。
トークではこの三人に何かやりたいねー的なことを話していた。
そんなことあったら嬉しいけど、なくても後悔しないようにとにかくわたしはこのライブを大事にしたい。
最後の一曲は乙女塾祭りで披露した「ふたりの愛ランド」で1979コーナーは終了。
このコーナーこんなに本格的に踊ると思ってなくて本当にびっくりした……。
わたしの乙女塾はここからやっと始まったと言っても過言ではない……。
その後三浦理恵子ちゃんからのメッセージのあと4CoCoコーナー。
真樹ちゃん、田中有紀美ちゃん、中川雅子さん、森下純菜さんの4人でCoCoのダンスを再現するコーナー。
衣装がCoCoっぽくてめちゃくちゃ可愛かった。
確かに真樹ちゃん以外はCoCoのメンバーじゃないけど、こんな風に目の前で歌って踊られると、
わたしには「CoCoがいる……」と思えた瞬間だった。
「雨のジェラシー」の傘を持ってる四人のシルエットが確かにCoCoだった。
結局わたしは当時を知らないし思い出も何もないので、目の前にある情報だけを純粋に楽しめるのが後追いでラッキーだったなと思う。
「あの頃と違う」って感覚もなければ、比較対象も何もないから、全部新しいものを見るような気持ちで楽しんでいた。
これがこの日にとっては間違いなくCoCoだった。
やっぱり生ってビデオや動画とは全然違うんだなーって思った。
ハコムスのときもそうだったけど、好きだった時代を疑似体験できて、グループとしてのCoCoを見ることが出来てこの再現コーナーをやってくれたのは本当に嬉しかった。
メイキング映像のあと、真樹ちゃんソロコーナー。
チェックのシャツにチュールスカートにデニム。真樹ちゃんらしい服装だなと。
もっと綺麗なドレスとかだって着ることできたと思うのに、あえてこういう特別じゃないスタイルを選ぶのも素敵だなと思った。
「幸せかもね」の「幸せかーい!」のコールを聞いて「おお!!本物だ!!」思った。
「君を行く」本当にいい歌。未来はここからだよね、ほんと。
真樹ちゃんは自分の歌のことを「あの頃と変わらない(笑)」みたいに言ってたけど真樹ちゃんの歌声は心地よくてとても好きだ。
終わってしまうのが勿体無い、もっと続いてほしいと思っていてもライブは終わる……。
ラストは「シャボンのため息」で本編が終わり、アンコールでは「夢へのポジション」そして「EQUALロマンス」。
真樹ちゃん今まで歌ってこなかったのにステージに立っている姿が久しぶりとは思えなくて本当にきれいで輝いていた。
全体を通して可愛らしい曲多めで、真樹ちゃんがあの頃の続きとして「アイドル」としてのステージを作り上げてくださったことが本当に嬉しい。
そこにさらに令和になった今でも真樹ちゃんが好きな人、CoCoが好きな人がこんなにもたくさんいるんだなと思うとすごい熱いよね。
三十年以上も経つのにこんなにも愛されているのって本当にすごいだと思う。
終演後ロビーに出てとりあえずアクスタを無事購入。よかった。
そしてあみちゃん・さっちゃんがいる物販コーナーへ。
今回対面物販なしと書いていたので、この二人に会って話せるとし思っていなかった。
すぐそこにいるのがめちゃくちゃ怖かったんだけど、恐る恐る物販へ。
いざ、大好きな人を前に何話してたのかは正直記憶は定かではない。
もしもQlairに会えたらとにかくあの頃Qlairでいてくださったことに対しての感謝を伝えたいと思っていたど、本人前にすると真っ白になるね。
もっとちゃんと伝えられたらよかったのに。
結局ずっと好きでした、会えて嬉しいです、出演してくださってありがとうございます、そんな定形文しか言えなかった。
わたしがさっちゃんと話したあと、後ろに並んでいた方に「よかったですね、やっと会えましたね!!」と声をかけていただけたんだけど、その方がわたしが10代の頃にやってた乙女塾ブログの頃から今でもずっと見てくださっていた方でした。エモ。
チェキは買いすぎて後ろの方の人が買えなかったら申し訳ないので、その辺は様子を見ながら追加で買い足して話させてもらったけど、結局同じことしか言えてない。
やっとこの人に会えたのかと思うと、嬉しい反面、目の前にいることが本当に不思議すぎて現実味がなかった。
わたしが一人で勝手に積み重ねてきた時間が長すぎて重すぎて、物販用のテーブル一枚挟んだだけの距離に存在しているのが最後の最後まで、というか正直今でも本当に信じられない。
最後出口でお送りしてくれている真樹ちゃんに感謝の気持ちを伝え会場を後に。
真樹ちゃんは昼も夜も手書きのメッセージカードを全員に渡していて、そういうところがこの人が慕われる理由だなと思った。
その後また知り合いの人たちとご飯食べて帰宅。もっと語りたかったけど、あっという間でしたね。
ずっとこの日を楽しみにしていて「待ち遠しい」という気持ちと同じくらい「終わってほしくない」という気持ちがあった。
でも終わってしまったね……。
今まで「Qlairのいない世界」を生きてたけど、今わたしは「Qlairが存在した世界」を生きてるんだと思うとすごい話だ。
ほんとうにずっと無理だと思ってて、そんな世界やってくるとは思えなかったもん。
わたしはお金がないので普段あんまりグッズ買ったりしないんだけど、今回は「一生に一度の機会」という言葉に甘えすぎてお金をたくさん使ってしまったことをすごく反省はしているんだけど。
でも、ヤフオクの出品者とか中古屋じゃなくてちゃんとオフィシャルなところにお金を使えたことは嬉しかったね。
昔のブログだったりSNSだったりで好きだ好きだ言い続けているけど、もしもそれが本人たちにとって迷惑だったらどうしようって思い始めた瞬間がある時からあって。
それこそ30年も前の自分の過去を掘り起こされてさ、嫌な記憶だったり黒歴史だったりしてたら、それをずっと追いかけてるのって申し訳ないなという気持ちも正直あった。
でも今回さっちゃんにとってQlairとか乙女塾がちゃんと良い形で思い出に残ってたのかな、これからも好きでいていいのかなと思えて、すごく楽しそうに話しているのを見て安心しました。
ステージに立ってる時のさっちゃんの顔は忘れられない。
今回わたしは夢だった乙女塾に会えたけど、わたしと同じで後追いの人も他にもいるし、あの頃は子供だったからとか地方だったから会えなかった人とか、また真樹ちゃんがステージに立つのを夢見ていた人とか、それこそCoCoに憧れていてCoCoになりたかった出演者の方とか。
あの日はわたしだけじゃなくていろんな人の夢が叶った瞬間だったんだろうなと思う。
そう思うと本当にすごいライブだよね。真樹ちゃんほんとうにありがとう。
ライブでCoCoの曲を聴いてて思ったんだけど、いつまで経っても懐かしくならないんだよね。
後追いのわたしですら15年以上前から乙女塾を好きなんだけど、本当に出会ってから今日までずっと聞き続けてるから「あの頃好きだった歌」じゃなくて「今好きな歌」のままなんだよね。
真樹ちゃんを見ながら、わたしはずっとこれからも乙女塾を聴き続けていくんだろうなと思ったし、自分の中ではずっと現役のままだと思った。
真樹ちゃんを始め、関係者のみなさま本当にありがとうございました。
夢のような時間でした。
ずっと憧れていた「あの頃」を一日だけ体験できました。
そして今井佐知子さん。
本当に出演してくださってありがとうございました。
28年ぶり(あってるかな?)にステージに立つって、わたしには考えられないくらいの不安とかプレッシャーとかだと思う。
それなのに表舞台に出てきてくださったおかげで、わたしの人生で忘れられない本当に大切な日ができました。
ずっと欲しかったQlairとの経験と思い出がやっとできました(これ書いてたら泣けてきた)
これしか言えないけど、ほんとうに、ほんとうに、ありがとうございました。
何回でも言うけど、わたしは本当にQlairに会えると思ってなくて。
死ぬ最後の瞬間まで「Qlairに会いたかったな」って思いながら死んでいくんだと思ってたから、こんな日が来たなんて今でも信じられない。
「奇跡」という言葉を安売りするのはよくないと思うけど、わたしにとってこれは間違いなく奇跡の一日でした。
生きててよかった。好きでいることを諦めないでよかった。
でもさっちゃんに会えたからって、これでわたしの夢は終わり……というわけではなく、これからもQlairを、乙女塾を追いかけ続けていきます。
もうこの先二度とさっちゃんに会えなくても、わたしはもう後悔しないなと思える素敵な一日でしたが……!
3月にケラさんのライブに1979組三人が出演することが昨日発表されて、素直に嬉しいので見に行こうと思います。やったー!
長くなりましたが読んでくださりありがとうございました。